桐朋小学校は東京都調布市にある、学校法人桐朋学園が運営する私立小学校です。自由な校風、個人の尊重、文化の創造という学校法人の理念に則り教育が行われています。系列校として桐朋中学校、桐朋女子中学校があり前者の学校は男子校であり実績を挙げているため、そこへのステップとして桐朋小学校の受験は人気があります。
小学校情報
校長名 | 中村 博 |
学校男女別 | 共学 |
児童総数 | 432名 |
創立年度 | 1955年 |
所在地 | 〒182-8510 東京都調布市若葉町1-41-1 |
電話番号 | TEL:03-3300-2111 FAX:03-3300-4377 |
交通案内 | 京王線仙川駅徒歩6分 |
桐朋小学校が人気なポイント
■評価は通信簿ではなく、面談によるFBを実施
桐朋小学校は成績に通信簿は使わず、数値化しません。これは成績を数値で図るべきではないという学校の考え方があるためで、年2回の面談で評価をフィードバックします。この評価方法は個人の長所などを自身で受け止め、自発的に行動する児童を育てるという観点から行われています。
■姉妹校への推薦制度があるため、ゆとりある学生生活を送ることが可能
桐朋小学校には系列校への推薦制度があります。男子は桐朋中学校、女子は桐朋女子中学校への推薦があります。中学校の先には高校への推薦もあるため、推薦入試でエスカレーター式に12年の一貫教育を受けることができます。
また、受験勉強などの準備をする必要がなくなるため、ゆとりある学生生活を送ることが可能です。
■少人数で授業するので、きめ細かい教育が受けられる
小学校低学年は24名3クラス、中・高学年は36名2クラス、またクラスに学習補助員を配置するとった少人数教育を行なっているため、教育に関してきめ細かいものを受けることができます。
■桐朋小学校ってどんな学校?その特徴とは
桐朋小学校は4つの原則「子どもの発達に合わせた教育」「本物に触れ、学習」「系統的な学習を大切に」「子どもの主体性を育てる」と3つの活動領域「自治活動」「総合活動」「教科教育」をベースにした特色ある教育を行なっています。
■子どもの発達に合わせた教育
学校全体として子どもの発達に見合った教育をしています。例えば児童にじっくり授業を受けてもらうためにオリジナル教材を用意しています。またひらがな、漢字の教育、数の10進構造構造など時間をかけ学習することで理解を深め本質的な知識の習得を目指しています。
■本物に触れ、学習
子どもの学習には知識以外にも大切なことがあります。例えば、理科では実験や観察、社会では見学や実物を見るということ、体育では民謡を実際に踊っている姿を見せるなど本物を見せることを重要視しています。本物に触れ感動体験を伴うことで、理解をより深めることを目指しています。
■系統的な学習を大切に
算数や理科などの教科は既に決まっていることをもとに学習を深めます。そのため、桐朋小学校では算数の独自の教材を作り系統性を大切にした教育を行なっています。また高学年では専科―担任制を実施しており専門性が高い教育を行なっています。
■子どもの主体性を育てる
クラスや学校生活を児童自身で作り上げる自治活動、教科学習などの場面で生徒の自主性を大切にしています。子供にただ選択させるだけでなく、児童自ら主体的に行動することを重要視しています。
■総合活動
生活をつくる、文化を継承し創造する、現代的な課題にせまるという3つを大切にし、総合活動を行なっています。
■遊びから学ぶ
低学年の総合の授業でむかし遊びや集団遊びに取り組んでいます。1年生ではこま、けん玉、あやとりなどのむかし遊び、陣取りなどの集団遊びを通して集団の中で教え合う、集団の中で作戦を作るといったことを学びます。2年生では竹馬をみんなで作ることで集団の中で支え合うことを学びます。
■趣向を凝らした表現活動を日常に
桐朋小学校では学芸会を開かない一方、学年末にクラス内で「まとめの会」という名称で表現活動を行なっています。低学年はむかし遊びで得た知識をもとに技を披露したり、劇を行なっています。中学年以上では多目的室を使い照明や音響も児童で作り上げながら本格的な劇活動を行なっています。
みんなで育て作り食べる「食育」
1年生ではサツマイモ、2年生ではじゃがいもや男根を畑で育てています。土を耕し畝を作るところから、収穫まで全てを児童が行います。その結果、はじめは土に触れるのが苦手でも、自然と泥が好きになります。そして収穫物を食べることによって、野菜が好きになる子もいます。
■自分の身体を知る「いのちの教育」
桐朋小学校では命の大切さを体験を通して教えています。例えば中学年では砂袋を用い妊婦さんの体験をしたり、胎児がお腹の中でどう育つのかについて学びます。そして高学年では自身の体の変化について学ぶ、どうしてそうなっているのかを考える機会を提供しています。教育を通じて児童たちは命の尊さを学びます。
■自治活動
自治活動では児童会、運動会、団活動などを通して自治活動を行なっています。
■コミュニケーションを育て、楽しみや願いを自らの手で実現していく
朝の会、帰りの会などで楽しかったこと、その日の授業がどうだったのかなど、児童の意見を発言を通して聴き合います。また授業内ではワークショップを開いて、児童自身が題を決め、友達と話し合いながら、課題を進めていきます。そして係などの活動も積極的に行なっており、クラスで楽しく過ごせる環境などを協力しながら作り上げています。
■自然ひろば
自然ひろばは小学校にある自然と触れ合える場所の名前であり、カエデやコナラといった樹木があり、四季を通じて様々な自然に触れることができます。また草原の虫、池の魚などの生態観察などもでき、子供たちにとってかけがえのない場所を提供しています。
■児童会活動
桐朋小学校では4年生以上の児童に対して全体を見通した自治の力を育てる教育をしています。例えば運動会では運営を主に児童ですることによって自治の能力を育成しています。また高学年では児童会活動が始まり、遊び場の管理方法や全校児童に向けた楽しい企画なども児童自身で考えます。
■地球市民の時間
地球市民という考え方は地球を一つの国と位置づけ、その中の一市民になろうという考え方から来たものであり、桐朋小学校ではその実現に向けて多様性の尊重、国際理解、外国語学習のための教育として地球市民の時間を設けています。今の社会で注目されている平和、環境、SDGs、子どもの権利条約などの学習を通じて外国の人々でも相手を尊重してコミュニケーションが取れる児童の育成をしています。
桐朋小学校の理念・教育方針
桐朋小学校では以下の「顔が見える小学校を」「豊かな感性を育む」「しなやかな身体を育む」という3つの理念のもと教育が行われています。
■顔が見える小学校を
子どもたちにとって、学校内で人々と実感を通して触れ合うための環境をクラスや学校に作るという理念のもと教育が提供されています。
■豊かな感性育む
学校の日常生活、授業、自然ひろばなどを通じて、児童は様々なものと出会い触れ合う中で豊かな感性を育みます。桐朋小学校では本物に触れる教育を重要視しており、触れることを通じて感性を豊かにしていきます。
■しなやかな身体を育む
児童の身体は6年間で目覚ましい成長を見せますが、しなやかさには運動の他に完成が必要となります。そのため、身体と心を一つのものと捉え、児童が五感を通して生活する環境を整えています。
桐朋小学校に入学するには?
桐朋小学校に入学するためには学校説明会で学校の雰囲気などを実際に聞くことが非常に重要です。また受験についても情報は毎年変わるため最新の情報をホームページを調べて確認しておきましょう。
■桐朋小学校の学校説明会・学校体験会
2022年度考査の桐朋小学校の学校説明会は5/8(土)、6/26(土)、8/28(土)で行われます。6/5(土)にはオンラインで個別相談会が開かれます。また学校体験会については9/4(土)に行われます。詳細については4月以降に学校のホームページに掲載される予定なので、こまめに確認しましょう。
■桐朋小学校の受験倍率
桐朋小学校は内部進学で上がってくる人もいるため、その合格者を除くと受験倍率は8.0倍と高倍率になっています。中学校以降の進学実績から男子の合格倍率は非常に高いです。
■桐朋小学校の募集要項
桐朋小学校の募集要項はまだ掲示されていません。2021年4月5日現在では2021年度の募集要項がホームページから見られます。2021年度は募集要項が5月30日〜10月3日にWebで行われたため、5月下旬以降ホームページを確認し募集要項を確認してください。
桐朋小学校の受験対策
桐朋小学校では簡単なペーパーや指示制作、指示運動テストなどがあります。
1次選考では数、図形、仲間、比較をテーマとして問題をペーパーとして出され、個別審査では数の質問、積木、カードゲーム、好きな絵とその理由の審査があります。
そして2次選考ではパン食い競争などの運動テスト、絵画制作が出題されるので、普段から積み木や絵画に触れる、また仲間などについて考える時間を作ることによって対策しておくことが必要です。
以前は2日間で一次、二次と試験日程が分かれていましたが、昨年はコロナウイルスの影響もあり、1日になりました。
桐朋小学校へのアクセス
桐朋小学校は京王線仙川駅が最寄り駅です。仙川駅の商店街を抜けると正面に学校があります。徒歩8分ほどです。また小田急線成城学園前駅、狛江駅、京王線調布駅よりバスで仙川駅入口まで行き、そこから徒歩で向かうこともできます。また吉祥寺駅、JR三鷹駅よりバスの場合は仙川で下車しそこから徒歩でアクセスできます。
アクセスマップに関しては、桐朋小学校ホームページ右上部のアクセスから見ることができます。
まとめ
桐朋小学校は自然豊かな自然ひろばや児童の自治活動によって、子どもたちの自主性を伸ばそうとしている学校です。そして児童の中でのコミュニケーションや国際理解教育などによって地球市民としての行動ができる児童を育成しています。入学のためには受験倍率8.0倍という高いハードルをクリアしなければなりませんが、自主性を大事にしている学校のため、しっかりと準備をして受験に臨みましょう。